大学に入ると、英語の他に第2外国語を学ぶことになります。
第2外国語というのは、英語以外の外国語と言うことになるんですが、
学部や学科によって学ぶべき言語が決められている場合もあります。
たとえば医学部や工学部の化学系ならドイツ語は必修になります。
これは医学や化学の先進国がドイツであったせいです。
今でこそ、どんな知識も英語で学べるようになりましたが、
明治初期にはまだ、どの国の言葉も対等でした。
イギリスが世界中に植民地を作り、イギリスの勢いがなくなったあとに
同じ英語を使うアメリカが世界の覇権を握ったために、
英語が実質上の世界標準言語となったわけですが、
それまでは様々な国の知識は、その国の言葉でしか学べなかったわけです。
ということで、たとえば日本の海軍はイギリス式なのに陸軍はドイツ式、
治水事業はオランダ式、美術関係はイタリア式、と言う風になったわけ。
日本の大学は、明治時代の最先端の国から知識を導入したので、
それぞれの学部や学科によって、学ぶ第2外国語は違うわけですね。
また文学部などでは、第3外国語まで学ぶこともありますが、
語学というのはその国の文化が背景にあるので、
習得がなかなか難しいものです。